歯の病気について

「虫歯」をもっと考える

歯が健康な人でも、口腔内には約500種類もの細菌が棲み着いているということ、ご存じですか? 「虫歯」とは、その細菌の中にいる虫歯の原因菌が作り出す酸によって歯が溶かされる病気です。 ですから、虫歯にならないためには原因菌を取り除く事が大切です。 もし、虫歯になりかけの歯なら治すことも可能ですが、進行してしまうと歯を削る以外に治療法はありません。 そして、一度削ってしまえば歯は元に戻ることはないのです。

虫歯は、その程度によってC0~C4の5段階に分類され、その症状も治療法も異なります。 まずは虫歯の基本について、もっと詳しく知りましょう。

C0「脱灰(だっかい)」
歯の表面にあるエナメル質が少しだけ溶けた状態です。 痛みをはじめとした自覚症状はまったくありません。歯が白く濁って見えるのが特徴です。 この段階であれば、ちゃんとした歯のケアやフッ素塗布で治すことができます。 ※治ったときに多少の着色が見られることがあります。
C1「エナメル質の虫歯」
歯の表面にあるエナメル質が溶けて穴が空いている状態です。歯に黒い部分が見られるようになりますが、痛みはありません。 この段階になると、虫歯の部分を除いて詰めもので補う必要があります。
C2「象牙質の虫歯」
虫歯が進行して、歯の内部にある象牙質まで穴が空いてしまっている状態です。象牙質には神経が通っているため、冷たいものや甘いものがしみるようになります。 虫歯の部分を除いて、詰めものや被せもので補います。
C3「歯髄の虫歯」
歯の中心にある歯髄(歯の神経)まで虫歯が進行した状態です。強い炎症が起こることが多く、何もしなくても激しく痛みます。 死んでしまった歯髄を除去し、被せもので補います。
C4「歯根まで進んだ虫歯」
虫歯によって歯の大部分がなくなり、歯根まで感染が進んだ状態です。 歯髄が死んでしまっているため痛みはありませんが、放置すると歯根から顎の骨にまで感染が進んでしまいます。 必要に応じて抜歯してインプラントや入れ歯などで治療します。

お口の天敵「歯周病」

「歯周病」とは、お口の中の歯周病菌によって歯の周辺組織(歯肉や顎の骨など)が炎症を起こしてしまう病気です。歯肉が炎症を起こして出血し、 進行すると歯を支えている顎の骨が溶けて最終的には歯を失ってしまいます。

図解 歯周病の進行

こんな症状には注意!

歯周病は痛みをはじめとした自覚症状がほとんどなく、気づいたときには治療が必要なほど進行していることが珍しくありません。 日本人の成人の約90%は歯周病の症状を持っていると言われており、決して他人事ではないのです。以下のような症状があるなら、すぐに歯科医院へ行きましょう。

  • 歯を磨くと歯肉から血が出る
  • 歯肉が炎症を起こしている
  • 歯肉が違和感がある
  • 口臭が気になる
  • 唾液がねばつくような気がする etc……

歯肉炎と歯周炎の違い

歯肉炎
歯肉が炎症を起こしている状態です。歯磨きによって歯肉から出血し、プラーク(歯垢)も溜まりやすくなります。
歯周炎
歯周組織の炎症が進み、歯槽骨が溶かされていってしまいます。また、歯周ポケット(歯と歯肉の隙間)が深くなって歯がグラグラするようになり、そのまま放置すると歯が抜けてしまいます。

歯周病の治療法

スケーリング・ルートプレーニング
スケーリング
歯の表面や歯周ポケットにこびりついたプラークを「スケーラー」という道具を使って取り除く処置です。
ルートプレーニング
スケーリング後のデコボコになった歯を滑らかにする処置です。プラークが付きにくい状態になります。
歯周外科

スケーリング・ルートプレーニングでは改善できないほど進行した歯周病に対して行う処置で、歯肉を切開して治療します。 歯周外科には以下のような治療方法が挙げられます。

歯周ポケット掻爬術(そうはじゅつ)
歯肉に麻酔をかけてから、歯周ポケット内のプラークや歯石を掻き出す方法です。まだ歯周ポケットが浅い状態で行われます。
フラップ手術
歯肉を切開して、スケーラーで取り除くことができずに(除去できずに)付着しているプラークや歯石をすべて除去します。歯周ポケットが深くなりすぎた場合に行われます。
GTR法(組織再生誘導法)
歯周病によって溶けてしまった歯槽骨や後退した歯肉を再生させる治療法です。 特殊な保護膜を使用して歯周組織を保護して再生を促します。
ただし、処置できる症例は限られています。(全ての症例に適用はできません)